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9.30

せかいとダンス

一夜明けても阪神のビールかけを見れず、悲しい思いを抱きながら渋谷へ風間志織監督の『せかいのおわり』を見に行く。

信じ難いことだが、未だに女性監督が圧倒的に少ない日本映画の世界において、貴重な監督!なのに、風間監督の映画はこれが初見…。バカですね。

映画が始まってしばらく、あまりのテンポのゆっくりさに「最後までこれやったらきついなー」と感じたけれど、途中から、明らかにそれが意図的に行われていることと、その監督の意図に納得がいき、面白くなっていく。

わがまま過ぎるアホな女と、優し過ぎるアホな男の関係が、本当に些細なきっかけと偶然とありふれた感情によって少しだけ変わるような、変わらないような。

映画の中に度々(さりげなく)現れるテレビのニュース映像のような陰惨な事件も、目の前で飛行機が爆発するような空想が現実になることも、同じせかいの別の場所では起こっているのに、自分たちのせかいはひたすらそんなものと関係ないかのように存在して、でもそんなせかいの中ででも「せかいのおわり」を感じる瞬間は訪れるもので。でもだからって何かが変わるわけでもなく、勿論おわりなんて訪れるわけもなく。

と、そんな百も承知なことをわざわざ今映画にしなくても…、と、思えなくもないのだけれど、きちんと今見られる映画になっていることに感心。そんな話を撮りつつも、監督が全く感傷的でないというか。作っている人と作られた作品の距離感が気持ちよかったです。

でも、やっぱり、現代に現代の物語を作るなら、「せかいのおわり」のその先で、彼女たちがどう生きるのか、を私は見たいと思ってしまう。次回作に期待。女性、ってだけで応援するのもあほらしいけど、でも、頑張って頂きたい。

映画の後はダンス!ということで、渋谷からそそくさと代々木公園に移動し、高城剛の野外イベントに行く。

夜の気候が丁度気持ちいい頃、大きなスクリーンとスピーカーによって突然その場がクラブ化し、犬の散歩中みたいな人たちまで参加してみんなが踊り狂ってる状況はかなり素敵でした。気がついたらなぜか舞台の上で踊っていたのは気のせい。

周りが住宅街なだけに、21時ジャストにイベントが終了し、そのまま打ち上げパーティーの場に流れ込むも、あまりのオシャレなギョーカイ人の集いに打ちのめされる…。情けなし。が、久々に色んな人と話が出来て楽しかったです。オフ会万歳。