11.14
アメリカ映画
やっと空気が冬っぽくなってきましたね~。
普段から「悩みなさそうな顔してるね」とよく言われる私の顔が、嬉しさによって更に緩んでおります。寒いの大好き。
そんな間抜け面を引っさげて、有楽町へヴィム・ヴェンダース監督の『ランド・オブ・プレンティ』を見に行く。
作られたお話だってことは勿論承知してるし、登場人物や舞台設定がわかりやす過ぎる!って独りごちながらも、自分が映画を見ているのか現実を見ているのか、変な錯覚に襲われる。それはフィクションとドキュメンタリーの差異、という話ではなく、自分の生活の一部のような感覚というか。
「何なんだこれは」と狼狽える暇もなく、少女が一人屋上で唄うシーンに泣かされる。
よくわからない。あまりにもよくわからないけれど、そう言えば、いつまでたってもよくわからないから私は映画が好きなんだった、と気付く。後半泣きっぱ。
アメリカ、という国に対して、ある世代の人たち程思い入れがあるわけでなく、ヴェンダース監督にもマニアックに興味があるわけでもないけれど、この映画がこの監督によって撮られたことはとても幸福なことだと感じた。幸福なこと、もしくは幸福なこととなるべきこと。
アメリカは私にとって本当にプレンティなランド。大嫌いだけど大好き。憎らしいけど尊敬します。
いい映画を見て、緩んだ顔も少しは引き締まり、狂ったようにイチジクを食べる。気分がいいのでぽんずにも少しあげる。