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11.22

イベントその3

猫といちゃいちゃしながら酒とタバコにまみれていたらいつのまにやら始まっていたフィルメックス(映画祭の名前)。

コンペティションや招待作品にも興味深いものはあるが、今回は(っていうか毎年)フィルムセンターでの中川信夫特集を集中的に攻める予定。

連日の寝不足で頭がぼーっとしたまま劇場に向かい、「今、モノクロの邦画なんか見たら寝るかも…」という危惧も、入り口で真っ先に目に入ってきた黒沢清監督のお姿でぶっ飛ぶ。ほんとにいつ拝見しても映画監督にはもったいない男前っぷり。

そんなおかげで目が覚めたところへ『女吸血鬼』。すごすぎ。狂い過ぎ。

まず、このタイトルに対して、劇中に女の吸血鬼は出てこない。大胆過ぎ。そして、ファレリー兄弟もびっくりのキャスティング。アヴァンギャルド&アグレッシブ!!

個人的には後半の地下城のシーンよりも、前半の方が好み。一寸法師(?)の現れ方とか、かなりツボでした。

次の回までの空き時間に大好物のチョコクロをがっつき、「お腹がいっぱいの時に時代劇なんて見たら寝るかも…」という危惧も、劇場のロビーにいらっしゃった西島秀俊さまのお姿を見てぶっ飛ぶ。あまりの衝撃に飛び過ぎて倒れる。こういうのは前もって言って頂かないと…。

そんなおかげで動揺を隠しきれぬまま『東海道四谷怪談』。すごすぎ。完璧過ぎ。

お岩さんといえば加藤泰監督の『怪談 お岩の亡霊』がマイベストだったんだけど、それを揺るがしてしまう程の作品でした。

賭博場の横移動の撮影、お岩の顔が崩れる瞬間の照明、自然音の効果。ただただ感心。やられた。

あらゆる意味でものすごい感動を抱えたまま、渋谷にて犯罪的においしい鴨鍋をダジャレと男心について討論しながら食べる。幸せ。