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12.10

ドヌーヴ萌え

まあ、年末の土曜の夜に渋谷なんかに行った私が悪いんですけど、あまりの人の多さにぐったりうんざり。なんかみんな無駄に浮き足立ってるし。文化村ル・シネマまでの道のりを、とりあえずすれ違う人全員に殺意を抱きながら早足で進む。

がしかし。

そんな荒んだ心も、『ロバと王女』(ジャック・ドゥミ監督)を見始めた途端にぶっ飛ぶ。本当に、映画が始まって終わる瞬間まで幸福一色。穴があったら入りたい程お恥ずかしいことに、この作品は初見なのですが、なぜに今まで見ていなかったのかと悲しくなる程。

もうねえ、とりあえずスクリーンに映るものが全て声をあげたくなる程美しく可愛く。特にあの棺とか、王様が座ってる白いヤツとか(何あれ?)。そして何より、カトリーヌ・ドヌーヴの信じ難い綺麗さ…。私も、ロバでも何でも被るから、あんな風に裸足で森を駆け抜けてみたいもんです。個人的には「空色のドレス」姿が一番好きでした。

もちろん、ただキレイでカワイイだけのものに満足する程純粋じゃない私を喜ばせてくれる、ブラックでクールな面も有り。(お話自体が想像以上にブラックなのはちょっとびっくりしたけど…)

ミュージカル映画を毛嫌いなんてしてたら皆さん人生損しますよ!まじで!!

お腹いっぱいの幸福感を抱えたまま、家に帰ってすぐ山田宏一氏の『友よ映画よ』を読み直して涙。