BLOG

1.18

ダンケの日

2005&2006年は、日本におけるドイツ年らしいっすよ、みなさん。

ってことで、フィルムセンターで昨日から始まったドイツ・オーストリア映画特集に行く。目標はボールペン。

15時からゲオルグ・ヴィルヘルム・パプスト監督の『パンドラの箱』。伴奏なしの無声映画(1929年の作品)。が、BGM?って勢いの、周りの人たちのいびき。始まって5分くらいで寝る人は多分ある意味幸せ。

なんてことを思いながらスクリーンを眺めると、もう、一瞬で主演女優(ルイーズ・ブルックス)の可愛さにメロメロメロ。120分間ただ彼女を見てるだけで満足。やっぱり「魔性の女」と言うからにはこれくらい美しくなきゃねー、と改めて感じる。

もちろん言うまでもなくスゴい作品で、特に、人が死ぬシーンの撮り方の見事さ(余韻の映画、と某映画研究者は表現していた)にはため息。音がないことが映画にとって決して欠落を意味するわけではないのだー。

19時からハンス・シュヴァルツ監督の『ニーナ・ペトロヴナ』。監督の名前も作品名も聞いたことがなく、大して興味はなかったのだが、「せっかく来たし、まあ見とくか」と軽い気持ちで見ることにする。

が、始まって5分でそんな自分を殴りたくなる程の面白さ。いやー、参った。色も音も、大した字幕もなく、ただ視線を交わす/交わさないだけでここまで見事なメロドラマが成立するのか!とかなりの衝撃。泣けます。

監督の名前やらで見る映画を判断しがちだった最近を本気で反省。これだから映画は恐ろしい。

ボールペンまではあと3回!