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2.17

久々松竹

瀬川昌治の作品を見てしまって以来、松竹のプログラムピクチャー侮れず、ってことで、数週間ぶりにフィルムセンターに「松竹映画探索」特集に行く。本日は山根成之監督(ごめん、初耳…)作品が二本。

一本目は『さらば夏の光よ』。

いやあ、これがまあ、面白い。若過ぎる秋吉久美子の可愛さもすごいけれど、若くて可愛い上にいい芝居をするひろみ(郷)にびっくりしまくった(こんな演技できたのねー、と感心しながらスクリーンを見つめていたら、10代の郷ひろみは藤田陽子に似てるというすごい発見が!1回見てみて!!)。

物語は、いわゆるドリカム編成の若い男女(って言うよね?)が無茶をしていく青春物語。特に何がすごいのかよくわからないまま、ひたすら引き込まれて見てしまった。秋吉久美子がパジャマの上に赤いコートを着ているところからひろみが雪の中を走るまでシーンは青春映画と言えない程の怖さも有り。瀬川監督に続き(全くタイプは違うけれど)、またもやられてしまいました。

なので、二本目『パーマネントブルー 真夏の恋』には大きな期待を抱いて向かう。

始まって速攻、『さらば…』と同じ年に撮られたとは思えない、秋吉久美子の異常なエロさにびっくりする。さっきはあんなにぽっちゃりした田舎臭い女の子だったのに、突然、陰を背負った謎の女に早変わり。人を見つめるだけの表情も全然違う。女優ってすごいなあ。

主演の男の子(佐藤祐介)も、始めは小学生の頃の私にしか見えなかったけど(マジ似てる)、映画の終盤では恋に燃える男に見事に変身。

真夏の四国で男と女と洞窟だけで、こんなに色んなことが満たされた映画が作れるもんなのか、と今更ながら感心。

それにしても、今日の二作は両方とも90分弱で、だからなのか、とにかくスピーディーに映画が進んで、でも全く不足感なんて感じられなくて。

同じく「青春映画」を呼ばれる『世界の中心で愛を叫ぶ』を撮った監督さんは見てないのかなあ。見てないんだろうなあ、あんな映画撮るようじゃ(『世界の…』、とにかくあのダラダラ感が私には無理だった…)。

瀬川昌治&山根成之監督は、ほんと、なんでもっと有名じゃないのか不思議。両監督作品ともまだ上映される機会があるので、時間のある方は騙されたと思って一度見に行ってみて下さい。