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2.21

予想外…

大塚にて、父親の「これからはアスベストや!」という悪魔のような雄叫びを聞いてから京橋へ移動し、フィルムセンターにて『三文オペラ』(ゲオルグ・ヴィルヘム・パプスト監督)を見に行く。

劇場に入ってまず、いつもと違う雰囲気にたじろぐ。客層が、明らかに普段のおじいちゃん率激高とは違う。なんか、高貴な香りのする男女で座席が埋め尽くされてるの。さすがはオペラね…、と感心しながら映画を見ていると、想像以上のブラック&ブルーなお話に更にたじろぐ。だって、よく流れる歌の歌詞が「願い事はふたつ作ればいい~、どうせ両方叶わないから~♪」よ…。そんな殺生な、と突っ込みたくなりました。ブレヒトの原作もこんななのかな。

しかし勿論映画は面白く。主人公のちょい悪っぷりがめちゃかっこ良し。特に、娼婦の家での別れのシーンに胸キュン。

あと、貧困層や障害者(エセとは言え)の集団が女王陛下と目を合わすシーンは、絶対今の映画じゃ有り得ないので、見ててかなりドキッとした。

終盤、かなり予想外の展開になって、でも「あ、ハッピーエンドか」と思った瞬間、ラストシーンのこれまたものすごいブルーさ。これはちょっとみんなに見て欲しい。結構まじでびっくりするよ。まあ、だから映画は面白いんですけど。

めっちゃ話変わるけど、今年ってさー、絶対スーツ+ダッフルコートのサラリーマン少ないよね。面白くない。