試写体験
半年程前から「映画関係者はそろそろ私を試写に招待しろ!」とわめき散らしてたら、最近ほんまにお声がかかる機会が増えまして。なんでも言ってみるもんやね。
ということで、今日はデイヴィッド・クローネンバーグ監督の新作『ヒストリー・オブ・バイオレンス 愛と暴力の対立』(←この副題、いらんと思う…)を一足お先に拝見してきました。クローネンバーグ監督、嫌いではないねんけど、中学生の時特集上映のレイトショーに行ったら年齢制限で引っかかって追い返されたという切ない思い出があってね…。
なので、基本的に過激な作品を撮る人という印象だったのだが、今回は、シンプル!地味!(映像がね)な作品でややびっくり。あ、セックスシーンは過激だった、というか、かなり生々しくて、中学生には見せられない感じでしたが。
映画自体はね、いやあ、大変面白く、重く、切なく、泣ける傑作でした。
武の言うところの「愛と暴力とセックス」の関係性は、わかるけれど、「もういいよ」感と、やっぱり「男のわがままやん」感がどうしても拭えなくて最近は興味が薄れていたのだけれど、この映画の中での1人の男性をめぐる「愛と暴力とセックス」の、関係がないようであるようでやっぱりない、という存在の歴史(もう、わかりにく過ぎてほんまごめん…)にはガツンとやられました。いろーんなことが悲しい、けれど。ちなみに現代は『A HISTORY OF VIOLENCE』。
主演の、ヴィゴ・モーテンセン(アラゴルンさま)かっこよし。(明らかに彼目当ての女性客は本作ではドン引きでしょうけど…)ちょっとしたアクションシーンが上手過ぎておかしい。
妻役のマリア・ベロも素晴らしい。お芝居は勿論、きれいでスタイルも良し。エド・ハリスは言うまでもなく。
3月11日から全国上映(東京では銀座の東劇にて)らしいので、みなさん是非見てみましょう。