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3.22

京橋漬け

今日も元気に1人でフィルムセンターへ。1月から通い続けた「ドイツ・オーストリア映画名作選」も今週で終わり。

1本目はエリック・シャレル監督の『会議は踊る』。会場10分前に行くと既に長蛇の列。かなりの誤算でショック。

ウィーンの手袋売りの娘とロシア皇帝の恋物語、で、途中までかなりハッピーな感じで微笑ましかったのに、ラストがブルーな結末で堕ちる…。でも途中、女の子が皇帝の別荘へ行くのに馬車に乗って移動する間、これでもかってくらい村の人たちが盛り上げてみんなで歌い踊るシーンや、酒場でみんなが歌い踊る(あ、オペレッタ映画です)シーンは本当に幸福感満載で、見ながら「恋っていいわねえ」としみじみ感じたり。勿論会議が踊ってるシーン(踊ってるのよ、会議が)も、めちゃくちゃ愉快で素敵でした。

主人公の女優がキルスティン・ダンスト似で可愛く、レース風の衣装も素敵だった。ロシア皇帝役の俳優もかっこ良し(なぜ影武者の趣味が手芸なのかはかなり謎)。糸電話風の盗聴器(?)は衝撃的でした。

2本目までの空き時間に、7階の展示室で行われている「松竹と映画」を覗く。

映画が出来始めた頃の貴重な映像や資料やカメラが沢山見られてとても面白かった。かなりオススメ。小津安二郎の『淑女は何を忘れたか』のポスターが強烈にかわいかった。欲しい!!

で、マックス・オフュルス監督の『ヨシワラ』、の前に、主演の田中路子さんがオペラを独唱する映像を25分程。初めて見るけど、きれいな人。

で、映画。なんか、日本がえらいことになってたけど(ヨシワラ=吉原)、そんなことはどうでもよし。映画が面白ければそれでいいのだ。

若い頃の田中路子の妖し過ぎる三白眼美人っぷりと、早川雪洲のアツい顔と芝居(役的にはちょっとどーしようもなさ過ぎるけど…)。2人のラブストーリーかと思いきや、芸者になった田中路子とロシアの軍人のラブストーリーからスパイ映画へ。そしてラストは再びかなりのブルーっぷり…。最後の「愛しています」には涙。

いちいちの演出やカメラの動きなんかにも感動しまくったけど、細かいことは省略。あ、風呂場のシーンの可愛さは書いておこう。

不思議な不思議な作品やったけど、本日もよは大満足なり。

映画が終わって外に出ると雨だった、が、親切な知人の協力を得て、やや非合法的に傘をゲット。