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4.09

2日遅れで『卍』

で、時間があいてしまったけれど『卍(まんじ)』(井口昇監督)の感想を。

まあ、『卍』と言えば増村保造監督の傑作を思い出すのだが、井口監督が手掛けるとなると、若尾文子&岸田今日子のイメージはとりあえず払拭。心新たに秋桜子&不二子の絡みに集中、するまでもなく、予想以上に多い&長いお2人の妖しいベッドシーンに1人ドギマギする(お2人の裸は本当にキレイでうっとりしまくり…)。

井口監督、刑事まつりシリーズの『アトピー刑事』が大好きで、新作を楽しみにしている監督(前作はモーニングショー公開のため見逃した…)。今回も井口ノリ全開を期待して見ていたのだけれど、それにしては、監督のやりたいことがビミョーに押さえられてる感じがしてちょっと残念だった。笑えるところはめちゃ面白かったけど(「変な筋切っちゃって…」とか)。バカバカしさと映画っぽさ(?)のバランス。いっそのこと全部バカバカしさに傾けた方が、私は好きだったかな。でも、最期の死に際の絡みシーンは美しく、感動した。

主演女優のお2人は、「監督、とんでもない脚本書くなあ…」と思わずにはいられない難しい台詞を流暢な関西弁(珍しく違和感を感じなかった!)で話てらして感心(偉そう)。秋桜子さん、やっぱり素敵。不二子さん、声が想像と違ってかなりびっくりした。野村宏伸、いつのまにこんな役者に…。吉村実子、おもろすぎ。

見終わったあと、「『卍』ってこんな話やったっけ…??」と疑問が頭に浮かんだんだけど、チラシなどには「原作に忠実」と書いてある。あれれ。