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4.25

タイトル長!

こうも天気がコロコロ変わられると日傘と雨傘どっちを差していいか分からず本当に困るのよね。気圧さんにはもっと意志を固くしてもらいたいもんです。

と理不尽な怒りを抱えながら恵比寿に『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』(トミー・リー・ジョーンズ監督)を見に行く。

トミーさん、好きやったのに最近缶コーヒーのCMなんか出ちゃってちょっとショック…、だったんですが、この映画のおかげで人気(私の中で)復活。かっこいい(主演もしている)し初監督作品は良いしでやっぱり素敵です。

何者かによって殺された友人の犯人を探しつつ、友人が生前残した「死んだら故郷に埋めてくれ」という言葉を実行するために死体と共にひたすらメキシコに向かう男の話。

主人公のピットとメルキアデスの出会いのシーンがシンプルだけど泣ける(あまりに唐突で短く、それが回想シーンだとだいぶ経ってから気付いたんですけどね…)。その後もひたすら登場する人たちが何かを見てる/見てない(でも見てる!)状態に対していちいちグッとくる。その意味とか撮り方に対して。だから、中途半端に時間軸をいじくったり視点が変わったりする脚本が逆にちょっと勿体なかった。『アモーレス・ペロス』の脚本家さんらしいですが。物語はいいのに妙な色気を出しちゃって損してますね、この人。

主演の2人(3人か)の俳優たちも大変良かったのですが、個人的ヒットはジャニュアリー・ジョーンズという若妻役の女優さん。田舎町に越してきて、退屈しのぎに通うカフェでタバコを吸う、そのぎこちなさ過ぎる仕草と存在が素晴らしかった。特に美人ってわけでもないけれど、これからもっと見てみたい人。

なんてタラタラ感想を言っているものの、未だタイトルを暗唱できない困った映画です。

夜、新宿にある「招き猫博物館」なる場所に連れて行ってもらう。巨大招き猫、地蔵風招き猫、サンタ風招き猫…。人面猫の視線に怯えながら酒を飲む。