エロ!グロ!肉!
暑いねえ。夏っぽいねえ。今日程度の気温で汗だくになりながらもシネマヴェーラへと日傘を差しながら向かう。ヴェーラさん、駅から遠いっすよ。
「笑うポルノ、ヌケるコメディ」特集、本日の1本目は森崎東監督の『喜劇 特出しヒモ天国』。
なぜか極端に森崎監督作品に弱い私は、こんな、裸の女たちとバカな男たちがひたすら暴れてるだけの映画にも泣いてしまった。ストリッパーとヒモたちの世界のお話なんだけど、途中で出てくる聾唖のカップルのダンス練習シーンとか、アル中の少女が遺骨の前で踊るシーンとか、涙なしには見れず(ラストカットの少女の表情には寒イボ!)。エロという題材で、ここまで世の中の色んなことに対して全うな表現をしてしまうなんて、とひたすら呆気にとられた。自分で思ってた以上に森崎監督好きかも。
と、気分を良くして臨んだ2本目の、牧口雄二監督『徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑』。
…これは、ちょっと、まともな感想が言えないっす……。なぜなら本編80分の間、少なくとも30分は目をつむっていたから……。エログロ、とかのレベルじゃなく、純粋にグロい。怖い。気持ち悪い。映画に出てくる拷問のいちいちがヒド過ぎで、その映像がめちゃくちゃ細かく具体的で見てられなかったのよ。例えば、弁慶の泣き所を思いっきり小槌で叩いたり、超リアルに耳やら男性器を切ったり、女性の身体に手を突っ込んで中絶させたり。そして、両足の先に牛をつなげて走らせたり……。ああ、書いてるだけで気分悪くなってきた。
途中で、徳川の物語から若き日の川谷拓三に主人公が変わったから、ちょっとはコメディチックになるのかと安堵したのも束の間。あいかわらず、グロのオンパレードで…。ちょっと牧口監督との出会いを間違ってしまったかも。面白い映画ってのはわかるんですけどね。なんせ、幽霊とかサスペンスなんかと比べものにならない程具体的な血が苦手な体質なもんで。これはキツかったっす。ごめん。
と、あまりの衝撃的な映像に頭をやられつつも、29日は肉の日!ってことで、新宿でかなり旨いレバーやらモツやらにまみれまくって気分を良くする。所詮はそんな程度です。