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6.21

映画再開

一週間以上映画ブランクが空いてしまったので、リハビリに新作映画を、水曜やしね、ということで、是枝裕和監督の『花よりもなほ』を見に久しぶりに新宿へくり出す。同じ劇場で上映してた『嫌われ松子の一生』と『DEATH NOTE』が立ち見状態だったのでびびる。映画って流行ってるのかー。

『花よりもなほ』も、立ち見にはなってないけど結構な客の入りで、是枝監督よかったねと思いつつ、実は、この監督の作品は全部見てるわけではなく、前作の『誰も知らない』は、もしあれを見たときこの日記を書いていたら確実に私史上トップ3に入る毒舌っぷりを披露していただろうと思われる、そんな感じ。なので新作もほぼ期待ゼロだったのだが、これがあら、意外なほどに面白く良い映画でびっくりこきまろ。

色々目につくところもあって、いくらなんでも長過ぎ、是枝監督が良い人なのはわかるけど途中の中途半端なエピソードがあまりにも多過ぎて映画にまとまり感なくなってて勿体ないとか、せっかくあんな立派な長屋作ってるのにそれが活かされてなくて勿体ないとか、よくよく考えると時代劇である必然性がわからんとか、他にも色々突っ込みどころはあるけど、良い映画ってことは否定できず。ドキッとするシーンも多々有り。浅野忠信のお辞儀に涙。

個人的に、監督の良い人さ全開の映画って全く共感出来ずシラケて見てしまうことが殆どやねんけど、良い人がちゃんと考えると面白い映画が撮れるのだなと思った次第。偉そうでめんご。いや、簡単に言うと『誰も知らない』での、貧乏や子どもの存在を妄信してる感じに腹が立って仕方がなかったのだけれど、今回は、扱ってるものは同じなのに不愉快じゃなくて。水曜以外にも人が入ってればいいのになあと思った次第。

相変わらず、山崎裕さんのカメラと磯見俊裕さんの美術(スタッフの名前に「裕」率高過ぎ)は素晴らしかった。役者もみんなうまいことキャスティングされてて良かったんじゃないでしょうか。古田新田も良かったけど、超個人的には千原靖史にもっと芝居して欲しかったなあ。衣装とかハマり過ぎ。加瀬亮を、途中まで彼と気付かなかったのは一生の不覚。ほんまええ役者になっていくなあ。この度、岡田准一くんはめでたく岡田さまに昇格。ちょんまげ姿があんなに美しいなんてずるい。