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7.23

メモ其の1

ということで、日記をお休みしていた間に見た数本の映画の感想第一弾。いや、感想と言うか、自分が忘れないための簡単なメモ。いつもにも増して客観性のない文章ですが許してちょ。

『嫌われ松子の一生』中島哲也監督

中島監督の前作『下妻物語』より良くなっていることには感心したけれど、相変わらずのナレーションのいい加減さやギャグセンスの無さには前作同様うんざり。同じテンションの繰り返しで2時間以上ってのも途中で飽きがきて疲れた。が、とにかく中谷美紀は頑張っていた。彼女を見るためだけにでも一見の価値はあると思う。故に、頑張り損の感あり。特にあの松子の死に際のシーンは、役者に失礼だし、監督は不幸をナメ過ぎだと思った。あと、伊勢谷友介のミスキャストっぷりはひどかったー。

『私は20歳』マルレン・フツィーエ監督(1962年)@フィルムセンターロシア・ソビエト映画祭

何の予備知識も情報もなくフラフラ見に行って、久々の大ヒット!興奮しまくりの198分間+休憩5分!!冒頭の人が歩いてるだけの長回しで寒イボ立ちまくり~。

ロシア・ソビエト映画なんて本当に有名な作品を数本程度しか見たことなく、勝手なイメージを抱いていたのだけれど、良い意味で期待裏切られっ放し。始めの方は、ソビエトのボーイズとガールズの物語かとぼんやり思い、

除隊したばかりの主人公が久しぶりに再会する友人2人とじゃれるようなやりとりのシーンや主人公が女の子を尾行するシーンの手持ちカメラにうっとりしつつ不思議な程の爽やかさに驚いていたら、後半には突然ドキュメンタリーみたいな詩の朗読会のシーンが続いたり、主人公が自分より年下の父親(泣けるー!)と話したり。すっごく変わった映画。でもすっごく素敵。途中で何度か突然聞こえる童謡みたいな音楽とか、天気の変わり方にも興奮。女の子たちの衣装の可愛さもグー。

62年当時には公開が許可されず、88年に初めて上映された作品だそうだが、その辺の社会事情にはほんまに疎く、私は多分この映画のそういう意味(なんか、メッセージ的なもの)は全く理解出来てないんだろうけど、若い男女が社会に出るか出ないかの時期に感じる色々なもの(期待とか不安とか恐怖とか見栄とか悲しさとか)は今の自分と変わらないんだなあと厚かましくも共感。こんなすごい青春映画、みんなにも見て欲しい!と思ったら最終上映終わってました。ケアレスミス!

『インサイド・マン』スパイク・リー監督

なんか、全然話題にもなってないし評判も聞かないんですけど、面白い作品でしたよ。

こんな地味な設定(ほとんど銀行強盗と警察のやりとりのみ)で2時間近く退屈させず、こんなに小技とひねりを利かした演出&物語のアメリカ映画なんて最近あまり出会えてなかった気がする。リーも立派になったもんだと感心。犯人役(クライブ・オーウェン)、9割くらい覆面やったけど良かった。ジョディ・フォスターの美脚にも感動した。

…文章の長さの配分に大した意味はなく、ただ『私は20歳』に個人的に興奮し過ぎただけのお話。つづく。