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10.07

『風櫃の少年』

夜のパーティーに備え、明らかに場違いな格好で夕方シネマヴェーラへ向かう。

本日はまず中原昌也さんと上野昂志さんのトークショーから。台湾映画と日本映画の水準の溝、侯孝賢の映画が「何で成り立っているのか」、(句点ではなく)読点で終わることの中原氏の小説との共通点、などのお話も興味深かったのだが、何よりお2人の侯孝賢監督最新作『百年恋歌』大絶賛っぷりが頭に残る。ああ、早く見た過ぎて苦しい。

そんな悶々とした気持ちを抱えたまま、『風櫃(フンクイ)の少年』(83年)。海辺の片田舎で下らない悪戯や喧嘩に明け暮れる若者たちが都会に出て色々経験していく青春物語、と書いてしまえば簡単でありがちな、でも絶対にそんな言葉で済ませられない映画で、またも涙だーだー流しながら見てしまった。

青年たちが田舎で走り回ってたり(鎌持ってたのはびびったけど)海辺でしょーもないダンスを踊ってるだけでなんでこんなに泣けるのだろうと本当に不思議に思う。動かない父親や片思いの相手のことを思い出してる(思い出すだけ)主人公の顔(なべやかん似)がまた良くて泣ける。久しぶりに甘ったるくなくロリコンでもなくマッチョ臭くもない青春映画を見れて大満足。ちょっと出演してた侯監督もかわいくて良かった。

で、夜は予定通り新宿にて知人の誕生日パーティー。飲み過ぎてはしゃぎすぎた、ような気がする。記憶曖昧。