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11.02

『虞美人草』

ああ、ついに始まってしまったフィルムセンターの溝口健二監督特集。これのせいで、秋は温泉でも行こかないや京都かなやっぱり大阪で入院中の友だちのお見舞いかななどの夢も脆くも崩れる。Mちゃんごめん。

夏目漱石原作の『虞美人草』(35年)。意外なのかやっぱりなのか、えらい混んでた。潤色で伊藤大輔。潤色って何や。ストーリーが全然原作と違うってことはわかったが。

映画が始まってまず、復元されたと言うフィルムのキレイさに感動。こんな古い作品なのに傷とか一切ないのな。すごいのな。誰にか分からんけど、なんとなく感謝。

最初気持ち悪いくらい明るく仲良しだった父娘が、後半娘が婚約者に裏切られ、部屋で2人で泣きながら落ち込むシーンの暗いこと、そのギャップが怖過ぎてびびる。ラストの海!男!女!に圧倒される。

若き日の三宅邦子が想像以上に野暮ったくてちょっとショック。でもこの人好き。主演俳優(月田一郎)が美し過ぎてどうかと思う。

で、たった今解説を読んで、三宅邦子が自殺するシーンが存在したと知って衝撃受け中…。結婚出来なかったからって死ななくてもー、と思ってしまうが。

某コンビニで、クロワッサン型メロンパンというものを発見しその完璧さにしばらく見とれる。が、クロワッサン型になったら、以前から怪しかったメロンパンのメロンの意味がますます分からなくなり、買うのをやめてしまう。