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11.30

『ありがとう』

あの万田邦敏監督の最新作と聞けば行かないわけにはいかぬと『ありがとう』を見に新宿へ。

赤井英和が主演で阪神大震災の話らしいくらいの情報しか知らなくて、見てみると確かに赤井英和主演の阪神大震災の話だったんだけれど、いやー、すごい映画だった。まさか島木譲二がポコポコヘッドをしてる姿をスクリーンで見れるとは思わなかった。いや、まさか万田監督の作品で親子愛が見れるとは思わなかった。

お話の体としては、震災を乗り越えたカメラ屋さんの主人公が突然プロゴルファーを目指して頑張るという無理があるようなでも実話という感動ストーリーなんだけど、何がすごいってストーリー語る気のなさがすごい。だからなのかそれなのにか、めちゃくちゃ面白い。前半のしつこい程の震災のシーンは単純に圧倒されるしあんなセットよう作ったなと感心。色んな人が嫉妬してそうと余計な想像してしまう。中盤からの、赤井英和と光石研と尾美としのりのやりとり、夫婦の会話、そして後半の、冒頭でネタバレしてるのにひっぱりまくるプロテスト、そして薬師丸ひろ子(と仲村トオル)。そんなにゴルフ場の空撮気に入ったんかよと突っ込みたくもなるが、それも良しと思える程いちいちが映画で感動。

うーむ、『夫婦刑事』『UNLOVED』『続・夫婦刑事2』を撮って(どんなけ「夫婦」好きやねん)尚これかと思うと一刻も早く次回作(『接吻』)を見ないと落ち着かない。

しかしなんと今回東京に来て久しぶりの劇場のお客私以外にひとりだけ状態だった(大阪じゃよくあることだったけど)。色んな意味で大変なことである。そりゃ『デスノート』も面白いけどさ、でも映画見るならこっち見ようよー。