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12.07

『あの彼らの出会い』

気分を入れ替えて、穏やかな気持ちで久しぶりにアテネ・フランセへ行く。ストローブ=ユイレの最新作がこんなに早く日本で見れるとは思っていなかったので、多分混んでるだろうと予想したものの意外と空いてた。まあ平日の午後だから当たり前か。

『あの彼らの出会い』(06年)。チェーザレ・パヴェーゼの神話的対話篇集「レウコとの対話」(47年)の最後の五つの対話を映画化、と、書きうつしてみるものの、一体全体それがなんなのか全くわかっておりません。ごめん。

まあストローブ=ユイレの映画っていつもそんな感じで、字幕なんて殆ど読まないしねー、と開き直って見始め、映画が始まった瞬間の男女2人の立ち位置やら周りの風景やら聞こえる音にクラクラする程衝撃を受けたものの、今回はなんとなく台詞の一言も聞き逃せない感じがして、画面見るのと字幕読むので大変。映画があまりに不親切過ぎて、字幕を読んだからって内容を理解出来てるとは思わないけれど、この映画は2006年中に見ておけて本当に良かったと思えたと言うかなんと言うか。別に具体的に世界の現状に対して具体的に何か訴えてるわけではないのに、語られてる物語は50年以上前の本だというのに、なんとも刺激的な作品だす。

陽光がキレイな森やら河やら周りで鳴いたり飛んだりしてる鳥の音やらにももちろんうっとり。会場の横のビルの工事音がうるさすぎたことだけが残念…。見に行くのなら夜の回をオススメします…。