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12.13

『山椒大夫』

やっぱり東京に住んでて映画見ないなんて5日が限度!(大阪だと平気なのに)ってことで、寝不足のような二日酔いのような雨のせいでくせ毛うねってるような気がしないこともない体を引きずってフィルムセンターへ向かう。

溝口健二の『山椒大夫』(54年)。以前に見たことあると思ってたら何かと勘違いしてたらしく、初見だった。

平安末期の、いいとこの親子が家が没落して父親が捕まって、残された母と幼い兄妹があっというまにどうかと思うくらい不幸になっていく怖い怖い物語…。奴隷制度とか荘園制度とかを受験勉強ぶりに思い出したが、現在の話でもあるよなと思ったり。

そんな物語も勿論素晴らしいのだが、まあとにかく映像がすごいこと。最初の方のすすきの原の場面、モノクロ画面にただ大量のすすきが映ってるだけなのにあまりの美しさに声が出そうになったり、噂に聞いていた香川京子の入水シーン。自殺がこんなに美しく見えていいのかと思いつつ、そりゃビクトル・エリセも門限破るわと納得の画面。ほんでからラスト。今まで「田中絹代ってなんか苦手~」なんてぬかしてた自分をはり倒したくなった。盲目で足も悪くしぼろぼろの体で息子と再会、田中絹代の芝居に呆然としつつ、そりゃゴダールもオマージュ捧げるわなと納得の宮川一夫(キャメラマン)。

その他にも、やたらと静寂な画面がスリリング過ぎたり、山椒大夫さん怖過ぎたり、巫女のばあちゃん怖過ぎたり、全体的に現実なのか幻想なのかよくわからなかったり、とにかく圧倒されまくり度肝抜かれまくりの映画だった。すごいもん見てしまった。