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2.26

『カンバセーションズ』

今日の私はいんぐりもんぐりの歌で表すと(分かってくれる人がいるととても嬉しい)「ぽっくんは歩く身代金~」って感じで。万が一誘拐でもされると御坊茶魔並の被害額って感じで。気持ち的には亀に乗って移動してるみたいな感じで。いたらきもちって何やって感じで。好きなキャラクターはびんぼっちゃまととおりがかりきくぞうさんです。

紙切れ持ち歩くくらいなんてことないやろと思ってたけど実際やってみるとかなりのプレッシャー&スリル感。もしものことを思うと歩いてても電車乗ってても落ち着かなくて大変。いくら取締役の仕事とは言えこんな業務は2度とごめんだわさ。

そんな浮ついた状態で見たからいけなかったのか『カンバセーションズ』。K原さんありがとう。

20代の頃短期間結婚してた男女が38歳になって久しぶりに再会した一夜の物語、が御丁寧に全編分割画面(デュアル・フレームって言うの?)で表現されている。タイトルからも分かる様に84分間殆ど男と女の会話シーン。

そりゃめっちゃくちゃ手間かけて撮られたのはわかりますがね、これじゃあね、かなりよく似た設定&物語の『ビフォアサンセット』を見て出直せ!監督はジュリー・デルピーの歌声を聴いて、自分の作った物が実験的でもなければ映画でもないと気付け!と声を荒たげたくなる。この怒りは主演女優(ヘレナ・ボナム=カーター)が好きじゃないってことだけが理由じゃないはず(あの、どう見ても38歳感丸出しのヌードを披露したのはすごいと思うけど)。だって、人間なんて一度に見れるものは限られてるのに、画面を2つに割ったところでそれが作品に与える良い影響なんてなくない?気が散るだけっつーか。

なんだかなー、こういうのがアート映画とか思ってんのかなー、とハンス・カノーザ監督の経歴を見てみるとこれがかなり特殊(宗教上の理由で映画やTVを一切禁止されてた幼少時代。ハーバード卒)で、やっぱり映画教育って大事なんだななんて思ったりした。