3.04
「激情」
最近何だか重い映画が続いて疲れたので気分転換に演劇鑑賞でも、と思って劇団ポツドールの「激情」に行ってみた。そしたらあなた、これがまた…。最近どころでなく、今まで見た映画や演劇の中でも上位を争う程のブルー&ダーク&ディープな内容で…。今はこういうの見なきゃいけない時期なのかなと逆に開き直った。
物語は、奇しくもポツドールの看板女優安藤玉恵が出演してる映画『松ヶ根乱射事件』とよく似た設定で進んでいくのだけれど、あれを千倍くらい救い難くした感じ。小さな田舎町の限られた人間関係の中でどうしようもない男女がどうしようもないことを繰り返す。見ててホントに「男ってイヤ!女ってイヤ!セックスってイヤ!」と叫びたくなったよ。
演劇の演出をどうのこうのと言える程お芝居を見ているわけではないので詳しくはわからないけど、とにかく、ここまで最低な人間(出演者全員)を演じ切れてる役者さんたちがすごいなと思った。私なら絶対稽古中にノイローゼーとかになりそう。ということはそれだけついて来させる演出家さんに力があるのかなとは思うけど。
なんやろー、このオチの持っていき方(最終的に、強姦同性愛暴力被差別部落のごった煮)、いくらんでも安易にやり過ぎやろと思いつつ、でもこういうわかりやすい奴らってほんまにおるしなー、とも思いつつ。まだきちんと消化し切れてない感じ。すまん。
現在注目度No.1の安藤玉恵の芝居を見ることをすっごく楽しみにしてたのに、役によって違い過ぎる女優なため一体どの役が安藤さんなのか最後まで判別せず…。町田マリーは相変わらず可愛かった。季節感を表すセットが丁寧に作られていて感心した。ロビーで宮崎吐夢を目撃できて嬉しかった。