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3.14

『蒼き狼 地果て海尽きるまで』

案の定「人の引っ越しなんか本気で手伝ってられるか!」と地元を飛び出してしまい、とりあえず渋谷に出て、リニューアルされたばっかりのシブヤ西武のデパ地下をプラプラしてたら、あのピエール・エルメ御大に男性客の人だかりが。普段は100%女性なのに一体何事かと思ったら今日はホワイトデーだったんですね。世の中にこんなに洒落たお返しをするメンズがこんなに沢山いるのかとちょっと感動(マロングラッセ4個で2200円でっせ)。私の周りには阿鼻叫喚したくなる程いませんが。

ま、それでも一応レディーですからということで水曜なので新作でも見るべと『蒼き狼 地果て海尽きるまで』(澤井信一郎監督)を。

期待していいのかあかんのかビミョ~、と思っていたのだが、冒頭の馬が疾走しながらの花嫁強奪シーンに「おお、かっこいい」と興奮し、その後も、ニュージーランド以上に何もないモンゴルのだだっ広い荒野がひたすら大量の馬と人間で埋め尽くされる画面に一人盛り上がる。

チンギス・ハーンの正確な史実はよく知らないので、この映画はかなり本当のそれとは別のモノになってるらしいがその辺はうまく突っ込めないけど、『ドリーム・ガールズ』ばりの大胆な時間経過の省略の連続かと思いきや会話シーンがとても丁寧に撮られているので落ち着いて見られ、さすがは澤井監督、作品あんまり見てないし本もまだ読んでないけど、と思ったのでした。

役者の配役とその芝居に若干の疑問を感じなくもなかったが、まあこれはこれでバランス取れてて有りなのかな。反町隆史が想像してたより良くてびっくりした。さすがボン・ジョヴィとコラボった男。

久しぶりにスケールのでかいちゃんとした日本映画を見た感じがして満足(『どろろ』は大きそうに見えて実は小さいというのが気に入ったのだが)。ただ、かなり期待していた松山ケンイチくんの出番が少なかったことだけが悔やまれる…。相変わらず可愛かったけど。