4.19
『檸檬のころ』
ただ主演の榮倉奈々と谷村美月を眺めたいという下心だけで見に行ったら、実は柄本佑と石田法嗣も出てると知り、意外と豪華な映画なのねとびっくりした『檸檬のころ』。
観賞前に監督の岩田ユキさんが72年生まれとお若い女性だとも初めて知り、どうしても若干の不安を抱かずにはいられなかったのだが、見てみてこれまたびっくり。ものすごくきちんと真面目に、ちゃんとした「青春映画」だったのでした。ラスト20分ちょっとだるかったけど、でも良かったです。
内容は、胸キュン度100%、甘酸っぱさ最高潮みたいな感じで(豊島ミホの原作は未読)、私みたいな汚れた人間が見ちゃいけないんじゃないかと申し訳なくなりかけるも、谷村美月(歯並び直してホント良かったね!!)と柄本佑の芝居がしっかりいいもんだから結構冷静に見れる。
いくら田舎とは言え高校3年生の割にはみんな幼過ぎるんじゃないか(中3くらいが丁度いいと思う)とか、前半の回想シーンはもうちょっと考えた方がいいんじゃないかとか、榮倉奈々には指揮者の練習をもっとやらすべきじゃなかったかとか、林直次郎(平川地一丁目の弟)の棒読みはなんとかならなかったのかとか、幾つか突っ込みどころはあるものの、二組のカップルとその周辺の人間を絡ます脚本はとても上手く出来てると思うし、この若さでここまで地味に徹した演出で2時間近く引っ張れるなんてと感心致しました。役者の表情もみんな良かったし、次回作に期待だす。