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4.26

『サッド・ヴァケイション』

なんかね、周りの人のご好意に甘えて調子良く生きてるなって自分でも思うんですよ。なんだかみなさん大変親切で。でもなんでみんながそんなに優しいかってことの理由くらい薄々気付いてるんですよ。それはまあなんて言うか、あの、ただ私が若い女だからっていうね、それくらいの自覚はあるんですよ。そんなものに甘えて生きるなんて私の主義からすると言語道断、願い下げじゃ!と叫びたいところですが、時には悪魔に魂を売ってでも甘えまくりたい時がある。

という長い前置きのそのワケは、本日、青山真治監督最新作『サッド・ヴァケイション』の試写を監督のご好意で見せて頂いたからなのです。どーしても見たかったのでついついゴロゴロ甘えてしまいました、てへ。で、見た結果甘えて大正解。悪魔さんありがとう。

いやあああ、本当にすごい映画だった。今までとやってることは同じなのに今までとは全く違う。衝撃のあまり細部を見る余裕が全くなかったのであと2、3回は見なきゃ満足出来ない。実は原作の小説を読んだ時小生意気にもある種の不安を抱いてしまったのだけれど、そんな馬鹿な思いはタイトルバックの時点で軽々とぶっ飛ばされて気持ちよかった。内容は原作に忠実なんですけどね。あれがこうなるとはいやはや、って感じ。

とにかくこれは見て、というか感じて、というか聴いてみないとお話しにならない映画です。あの北九州の町の埃っぽさを是非劇場で目撃して下さい。

ただ、石田えりはマジやばい、浅野忠信はスーパーマジやばい、ということだけは伝えておきたい。あと、長島蔦幸はヤバいどころの騒ぎじゃない。あと、こんな贅沢にオダギリジョーを使ってる映画を初めて見た。

はっきりした公開はまだ未定っぽいけど、今から既に吉祥寺での爆音上映を心の底から希望。