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6.02

『こおろぎ』

噂の、青山真治監督作品『こおろぎ』が見れる!しかも無料で!ってことで、興奮しまくって、絶対混むやろうと友だちと気合い入れて整理券配布2時間前に日仏学院に向かったら、超シーンだった。なんで?

でもまあ長蛇の列よりはましか〜、と時間つぶしに学院内のカフェでランチ、のつもりが気付いたらワイン一本空いてて(13時)自分たちでもびっくり。こんな陽気にオープンテラスで美味しいフレンチを出す店が悪い、ということで納得。

そんなことはどうでもよくて、本日のイベントは、パスカル・ランベールというフランスの演出家兼映画監督さんと、演出家の岡田利規さん、監督の青山真治さんとのトーク、という大変豪華なもので、その内容も大変充実したものだったのだが、相変わらずその内容をわかりやすくまとめる能力を持ち合わせていない私はそこら辺割愛。ごめん。青山監督にガラクタ呼ばわりされたことは嬉しかった、とメモ。

で、『こおろぎ』(06年)の上映。

こんな面白い映画、なんとかどんな物語かを説明したくて色々考えてみたが、無理。西伊豆のとある別荘に美しい女(鈴木京香)と目と口が不自由な男(山崎努)が同居していて、それで…。ああやっぱり無理。ストーリーが存在しないわけでは全くないのだけれど、説明した途端陳腐になるような(チラシに書かれてる「飼ってる」って表現には今イチ納得出来ないなあ)。とにかくみんながこおろぎの様に鳴いてるのさ。とりあえず見て、としか言い様がないのは残酷な話でしょうか…。

でもストーリだけじゃなく、映画に盲目で口がきけない人間が出てくることの意味だとか、彼の嗅覚と触覚の扱いとか、彼自身が何なのかとか色々考えるべき点があったような気がするのだが、『サッド・ヴァケイション』同様あまりに衝撃が大きく細部を気にしながら見る余裕がなかったのでこれも絶対あと数回は見たい。見たい見たい。

冒頭のタイトルクレジットの文字と音楽が素敵だった。斉藤陽一郎と杉山彦彦の腕の動きがかっこよかった。