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7.05

殯の微笑

早速渋谷のコーヒー屋でOL風女性から「ネバープルどこで買ったんですか?」と尋ねられた!電車の中でもバッグを目撃したギャルたちが悲鳴を上げていた!ミーハー冥利につきる至福の瞬間である(購入の真実はさすがに言えないので軽く嘘をつきましたが)。でもこのカバン、死ぬ程肩凝りますよ、と報告しておく。

先日出演している俳優さんに「絶対見に行きます!」と宣言したので、有言実行するため河瀬直美監督の『殯(もがり)の森』に足を運ぶ。実は河瀬監督の作品を半分くらいしか見てない私。でもこれはカンヌでグランプリを受賞したそうで、若干の期待をしないこともないこともなかったのだが、残念。私にはカンヌ感覚(自分でも書いてて意味わからんけど)が理解できなかった…。その俳優さんがほんとにワンカットしか出てなかったこともとても残念であった…。

奈良の山奥の老人ホームで死んだ妻を思い続ける認知症の老人と新人介護士の女性が心を通わせあーだこーだ。こっから性とか生とか死とか老いとか考えなあかんのかもしれんけど、単純にスクリーンを見てて面白くなかったのでどうにもこうにもならなかった。どうせなら老人をもっとうっとおしくして欲しかった。あんな一瞬の胸ポロリではなんのエロも感じられなかった。案の定揺れまくるカメラにちょっと酔った。

でも上映終了後の女子トイレで、お上品なおばさまたちが「重いわー、なんか重いわー」と騒いでいたので、これはこれでいいのかとちょっと思った。なんかってなんやねん、と聞きたかったけど我慢。

あと、ほんまに森ばっかり出てくるので、緑がいっぱい見れて視力矯正には良さそうな映画だと思った。渡辺真起子さんは素敵だった。

そのままフラフラと近くの劇場にレイトショーでクロード・シャブロル監督の『石の微笑』を見に行く。

なんて、実はその前に1人で一杯ひっかけていたので、途中で寝たらどうしようと不安を抱いていたのだが、もーほんま寝る暇なんて一瞬もないくらいの面白さで大満足。

ローラ・スメットが画面に登場した瞬間はあまりの微妙なビジュアルに「え、これがヒロイン!?」と驚いてしまったが、映画が進むにつれてほんとに彼女を見ることに夢中になっていくからあら不思議。男(ブノワ・マジメル)も、最初は「髪型おかしいって」くらいにしか思えなかったのがだんだんおかしなことになっていって良かった。

物語がサスペンス風だからってのもあるのかもしれないけど、見ながら異常にハラハラしてしまった。女の家とか踊ってる母親とかがいちいち怖い。息子と母親の妙なエロさも怖い。勿論石の微笑も怖い。おじいちゃん凄い。

結構混んでたし、上映回数も増えるそうなのでヒットしてるらしく何より。

イバノビッチの逆転すげー!19歳とは思えない色っぽさもすげー。