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7.16

アポカリプトに終りはない(名題求む)

祝日でも空いてそう、と大変失礼な理由でメル・ギブソン監督の『アポカリプト』に足を運んだら意外と人が入っていた。ナメてかかってごめんなさい(上映前にロビーで知らんおっさんに「そんな格好してたら風邪ひくよ!」と注意された。夏になるとムダに露出したがる馬鹿女のためにわざわざご心配ありがとうございます)。

ご存知の通り、大学受験の選択科目は日本史、それすら最高偏差値39(ちょっとしたトラウマ)という私にマヤ文明に関する気の利いた知識などあるわけもなく、いくら登場人物がバカでかい鼻輪をつけようと全編マヤ語を話そうと「ふーん…」としか思えず、物語も、虐殺者と被虐殺者のやられたらやり返せ的展開、結果被害者の中からヒーロー誕生、みたいな、今までに何回もどっかで見たことある様な映画にしか思えない有様。故にラストの船の存在もついさっきHPを読んで初めて意味がわかったりした始末。ついでにメル・ギブソンと言えば的なキリスト教の香りを感じることも出来ず。ほんますんません。

しかし、惨たらしい虐殺シーンや生け贄シーンも、作るのめっちゃ大変そうと感じるものの本気で怖かったり残酷だと感じる程のものじゃなかったのはただ残念(『徳川女刑罰絵巻』くらいして欲しかった)。後半敵と主人公が森をひたすら追っかけ合う展開も、せっかく必死で走ってるのに殆どスローモーションだったりやたらカットが割られてたりして勢いに乗れなかった。黒い沼から出てくるところ(ジャガーのコスプレ?)と水中出産はちょっと面白かったけど。

が、こんなわかりにくい大してヒットもしなそうな映画をこんだけ手間ひまかけて撮るメル・ギブソンは普通の人じゃないということは強く伝わった。なんとなく次回作も見たい。

そして今日も健気に夜は青山真治監督の『AA 第五章この旅に終りはない』へ。

こないだ思わぬ事故によりちゃんと書けなかったんですが、第四章はやばい。マジで怖い。目袋をナメてたら痛い目に遭います。

1〜3章までは比較的穏やかにお勉強モードな感じで見てたのに、四章の衝撃の展開には久しぶりに映画見てて本気でびっくりした。故に、この先この映画は何処へ行くのだろうとかなり不安を抱えて第五章を見てみたら、シラッと落ち着きを戻していてこれまたびっくりする。でもなんか三章以前とは違うんだけれど。

音楽に関する固有名詞がいっぱい出てきて、勿論かなり意味は理解出来てなくて、普段ならそんな話を聞いてたら10分で眠たくなるはずなのに、同じ言葉が同時多発的に複数の人から飛び出し、それに対する見解が一致してたり微妙にずれてたりするのが聞いてて面白かったり勉強になったり。有意義な79分であった。

大友良英さんの笑顔に萌えた。灰野敬二さんの髪型の秘密がちょっと知れて嬉しかった。佐々木敦さんにはゴダールなんだなと思った。

一夜明けてもIKKOネタに食い付いてくれる人が一人しかいなくてちょっと寂しい…。