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7.28

『ボルベール<帰郷>』

ペドロ・アルモドバル監督、前作の『トーク・トゥ・ハー』が個人的にかなりノーサンキューだったので以来大した興味もなかったのですが、どうしてもペネロペ・クルスを思う存分眺めたいという欲望が抑えきれず、最新作『ボルベール<帰郷>』を見に行ってしまう。

女の、残酷で悲惨で不幸な人生は男によって再生産される歴史である、という至極全うな物語が、「え、それって有りっすか!?」と突っ込まずにはいられないハチャメチャな脚本によって進んでいく。殺人あり幽霊あり蘇りあり。始めはついていけるか不安やったけど、途中からこれはこれでいいのかと思えた。なんて言うか、まあ映画やし、みたいな。前作の頭でっかちな感じは一切なく意外と好感度大。ここまでみんな母親に甘えたいもんかね、と不満を抱かなくもないけど、失いかけたものへ帰郷する気持ちというのは別に母親に限らず何にでも(人間じゃなくても)成立し得るストーリーで、今回が単に母親だっただけだと無理くり納得することにする(故に過度に「女性映画」と宣伝することには不満。確かにほんまに女しか出てこないけど)。

スペインと言えばとりあえず陽気で明るくてみんな笑顔的なイメージだったのに、この映画に出てくる町はなんとなく下層階級の雰囲気がしたり、出てくる女性たちの衣装も貧乏臭かったり(ペネロペまでも)あんまり幸せそうじゃないこともなんか良かった。

と、全体的には満足、なのに、全体的に何故か鈍臭いイメージが残る…。理由は不明…。それがあかんってわけじゃないけど…。なんでやろ。

ペネロペは、ヘアメイクも衣装も全然華美じゃないし、かなりうざい性格の役なのに可愛くて良かった。唄うシーンは泣けた。目の下のくすみとかヒドいのに綺麗に見えるから不思議。よくこんなに涙溜めれるもんやなあと女優業に改めて感心した。でも「すっげーいい体!」と感動したのにお尻は偽物だと後で知ってちょっとショックだった。お姉さん役はもう少し美人でもよかったんじゃないかと思った。親戚役の女優がドライヤーのジャンヌにしか見えなくてちょっと怖かった。

このクソ暑い中、スカートの下に中途半端な丈のスパッツ(最近はオサレな名称があるらしいが、知らん)を履いてる婦女子たちの心理がほんとにわかんない。全っ然可愛くないし似合ってないし(フランス人がやるもんでしょ、これは)暑苦し過ぎて見てるだけで汗疹になりそうな気がするのでやめて頂きたい。