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8.21

暗黒街がお好き

朝イチ、先月分のカードの明細を見て5分間程気を失う。えええー、私そんな買い物したっけー!?…あ、バーゲン行ったか…。…恐るべしぎろっぽん……。恐るべし煩悩……。

気を取り直して。

楽しみにしていたシネマヴェーラさんの「ユナイテッド・アーティストの栄光」特集に、21世紀に生きる人間としてどうなのかと思う程汗をかきながら向かう。

ニコラス・レイ監督の『暗黒街の女』(58年)。タイトルから勝手にハードボイルドなギャング映画を想像していたのだが(原題は『Party Girl』やったけど)、見てみると、ギャングに雇われている孤独な弁護士男とキャバレーで踊り子として働く孤独な女のメロドラマだった。その渋さとかっこよさにメロメロ。めちゃんこ面白かった。

始めは無関心だったふたりが初めて彼の部屋に行く瞬間の無言のやりとりとかさー、ああ大人の恋ってこうなのねとうっとり。シド・チャリシーの突然のダンスシーンの美しさにもうっとり(ドレス姿を見た時すごい背筋やなあとびっくりしたが、このダンスを見て納得。かなりハードに回転してました)。いつになったら私はニコラス・レイの映画に出てくるような女になれるのだろうと悩ましい28歳であった。

2本目までの休憩時間に、前に座ってた人が広げたスポーツ新聞をチラ見したら、一面が徳井(チュートリアル)の熱愛発覚報道でやたらとショックを受ける(ショック過ぎて相手の女が誰か忘れた)。絶対に付き合えるわけがないのに、好きな芸能人に恋人がいるとわかった時のショックって何なんでしょうね。ジョーン・クロフォードへの道は遠い。

気を取り直して。

ビリー・ワイルダー監督の『お熱いのがお好き』(59年)。これは以前に見たことがあるので、今回はマリリン・モンローの魅力研究に集中して見ることにする。そして研究の結果、私と彼女の決定的な差異は声と髪質であるという、現在の整形外科技術ではどうにもならない2点にある事実に気付き、へこむ。モンローへの道も遠過ぎた。

勿論、二回目でも大変楽しい映画だったんですけどね。途中の男二人の掛け合いのテンポと間の取り方には、アメリカ人も頑張れば漫才が出来るんじゃないかと思ってしまった。Nobody’s Perfectも素敵なお言葉でございました。

今ふと今日書いた文章を読み返してみて、ここまでアホでいいのだろうかとふと思った。