『天国の門』
涼Cー。嬉Cー。
知ってましたけどね、シネマヴェーラさんでのマイケル・チミノ監督『天国の門』(81年)が16ミリプリントスタンダードサイズトリミング版上映ってことは知ってましたけど、暇やし折角スクリーンで見れるし、知ってるけど知らんかったフリしてみて受付のべっぴんさんの困惑した顔を見てみたりしつつ観賞しました。今回は149分、他にもバージョンがあるらしいが、詳しいことは知らん。あと、色々曰く付きの映画らしいが(赤字出し過ぎて会社倒産させたとか)らしいが、詳しいことは知らん。
やっぱりなんか長細くね?という違和感を抱きつつも、一瞬寝てしまった気がしつつも、大変面白く大満足。19世紀のワイオミングでロシア・東欧系の移民の虐殺計画を巡る牧場主(悪者)と保安官(主人公)の戦い、娼婦との「ええ歳してそんな…」と突っ込みたくなる様な熱いラブ(二人のベタなやりとりが何故か泣ける)、敵との三角関係、突然のローラースケートパーティー(無条件に泣ける)、哀しい女の決断(彼女の台詞が泣ける)、一体何発撃って何人死んだのか気になる激しい銃撃戦(移民死に過ぎで泣ける)、という壮大さ。冒頭の大学の卒業式のダンスシーン(あんなに回転して目が回らないものかと気になったが)も素敵だった。で、色々あるけど全体的には歴史的な出来事を巡る物語かと思いきや、ラスト、船の中で主人公が恋人の言葉を思い出すシーンで情けなく切ない男の姿に涙したところで映画は終わったのであった。大いに痺れた。意地悪な見方も出来ないことはないが今回はやめておく。
それにしても、今じゃすっかりFatboySlimなイメージのおじさまクリストファー・ウォーケンが、若い時は女性が男装してるとしか思えない程美しいとは知らなんだ。現在の方が好みですけど。
世界陸上が行われている長居競技場をTVで見る度、小学校時代の体力測定という忌々しいイベントの記憶が蘇って吐きそうになる(そんな行事のためにあんな場所を貸し切っていたバカ母校)。