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9.11

視界男

この度、「キラキラ担当」以外に「ドキドキ担当」も兼任することになりまして。何かと忙しい。

そしてまた、学生でも卒業生でも関係者でもないのに、アテネフランセへ「映画美学校フィクション・コース初等科修了作品発表会」に足を運ぶ。マメでしょ。

お目当ては、私より年下なのに私より20センチ以上も長身の、私より年下なのに私より先に和民お一人様経験を持つ大橋礼子監督の『視界肉体旋律暗号』(06年)。

たった16分の間に、未来、未来の中の過去、彗星大衝突、地球ぐちゃぐちゃ、恋愛ドラマ、と盛り沢山な要素をうまいことまとめてる手腕にいたく感心させられました。内容はぶっ飛んでるのに画面はしっかり落ち着いてたり、編集のリズムも見てて気持ちよかったり、コートの赤さが怖かったり。故に、言葉でまるく収めてしまった感の残るラストがちょっと残念と言えば残念か。でもこの尺なら仕方ないのか。故に次回作に期待!とか言いながら、最新作は寝坊して足を運べませんでした。あは…。

同時上映された間野勇人監督の『ざわめき』(06年)、ある意味ある種の驚きがあったとは言え、下宿先のおばさんと男子高校生がセックスすることの何が面白いのかよくわからず、ドラマ見出せず…。幽霊の少女が「セックス!セックス!」と声を上げるのはちょっと笑った。

そそくさと御茶の水を後にし渋谷に移動、シネマヴェーラさんにて先日から始まった特集「妄執、異形の人々Ⅱ」に佐藤肇監督『怪談せむし男』(65年)を見に行く。冒頭のモノクロ画面に映った洋館で、フランス映画『顔のない眼』風の雰囲気を感じるも、作品自体はキム・ギヨン監督の『下女』風(=実写版楳図かずお)ホラーだった。おもろかった。

呪われた山荘に訪れた一族と謎の番人せむし男、幽霊の影と殺人の匂い…。とりあえず、せむし男を演じてる西村晃を見てるだけで十分怖いんですけどね。唐突に出てくる女霊媒師の、性別やら年齢やらを超越した鬼気迫り過ぎなイタコ芝居も相当怖かったけど。これでもかと声を出し続ける女たちの叫び声も怖かった。幽霊(と言うか幻影)が影になって現れるのは新鮮で面白かった。

ああ、次から次へと出てくる謎、暴かれる事実、最後はどうなるのとラスト10分ハラハラしてるところでフィルムトラブル続発、ちょっとイライラさせられる…。しかし無事迎えたラストは完璧なまでに救いがなく切なかった…。結局死んだ旦那はほんまに狂ってたのか、死んだ外国人たちは何だったのか、放ったらかしな適当さも嫌いではない…。

観賞後外に出るとウルトラ豪雨。劇場入口で呆然としてる人々を横目にひとりでさっさとタクシーゲット。で最近気付いたんですけど、渋谷周辺の運転手さんてやたらと池袋方面に行くのを嫌がる。なんで?