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11.06

『アフター・ウェデング』

菊池さんの謎と源泉徴収問題は無事解決しました。ご協力ありがとうございました。

一切の具体的情報を知らずでもなんとなく面白そうという感覚のみでデンマークのスサンネ・ビア監督『アフター・ウェディング』を見に行ったら中々良かった。

インドで孤児院援助活動をしてるデンマーク人男性が資金を寄付してくれる実業家に会いに地元に戻り、ノリで実業家の娘の結婚式に参加したらそれが実は自分の娘だったという事実発覚で大騒ぎな展開で、「また実の親とか育ての親とかかよ、そんなことどーでもええやんけ」とうんざりしかけたら、いつのまにか不治の病に冒された父親(この場合は実業家ね)と愛する家族の混乱と別れの物語にすり替わっていた。不覚にも、妻が夫に、娘が父に死んで欲しくないと訴えるシーンでは涙してしまいました。夫が妻の前で死にたくないと取り乱しまくる姿も凄かった。好きな人が死ぬのっていやだあね。と後半が良かった分、前半から引っぱるわざとらしい偶然の連続ネタがちょっと興醒めだったのが残念。やたら多用される目のアップの意味も今イチ不明。「アフター・ウェディング」というタイトルは良いと思った。大量の鹿の剥製も面白かった。

監督が女性だからか、男が女に対して切羽詰まった挙げ句クレイジーな行動に出てみたが結局情けないことになってる姿が妙に具体的で笑えた。母と娘の甘ったるい関係が気持ち悪くなかったのもやっぱり女性ってのが関係あるのかなと今思った。バーキンを持つような母親の娘はみんな多分こんなの。

シネカノン有楽町2丁目で上映だったので最近出来たイトシアに初めて行ったんですけど、このビル、有楽町駅の真ん前なのにケバケバしいパチンコ屋やら大黒屋やら安っぽいパスタのチェーン店の看板やらをでかでかと掲げていて、上品ぶってる銀座の雰囲気を鼻で笑ってやろうという心意気を感じました。