11.11
『自虐の詩』
実は昨日のことなんですけどね、なんの期待もしてなかったんですけどね、堤幸彦監督の『自虐の詩』を見に行ってみました。土曜だったからかえらい混雑。
これこそ名作漫画への冒涜!ぼろかす文句言ってやる!と貶す気満々で臨んだのですが、これが意外に結構良く出来た2時間ドラマで、ラスト(熊本さんとの再会)にはうっかり泣いたりしてしまいました。にょほほ。
勿論原作の偉大さには全く程遠いし映画的な驚きも一切なかったしちゃぶ台ひっくり返すのCGで表現するのとかマジやめてと思ったりダサ過ぎる音楽の使い方マジやめてと思ったりギャグが悉くしょーもないのもマジやめてとか思ったけれど、あの原作をこの脚本に作り上げたのはちょっと上手いんじゃないかと思ったり中谷美紀はやっぱりこういう芝居をさせると冴えるなと思ったりしました(肌の美しさにも感動した)。中学時代のサチエと熊本さんが非常に良く、もっと長く見せても良かったんじゃないでしょうか(でも海老フライのしっぽは刺さって欲しかった!)。あと、西田敏行はさすがに局長なだけあって、つまらない台詞を面白く感じさせる間の取り方の上手さに感動した。
何故か舞台が大阪で(原作は違う)個人的に馴染み深い場所(西成飛田)だったので、あの土地の色彩感覚の狂いっぷりを改めて確認した次第。それにしても、折角あそこで映画撮るならもっともっと面白い作り方出来ただろーにと思わずにはいられない。
そんなことより。これを見た最大の収穫、レギンスは貧乏臭さを表すのに最適なアイテムであるということ。
ここ2日連続、気づいたら化粧も落とさず服も着替えず酒を片手にソファで寝てしまっている。私は私が嫌いよ(今気づいたけどこの台詞は映画には出てこなかったな)。