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11.12

『題名のない子守唄』

ジュゼッペ・トルナトーレ監督に特に興味はないけれど、予告編のナレーションが西島秀俊さんだったからという全うな理由で『題名のない子守唄』を見に久しぶりにシネスイッチ銀座さんへ。受付に美女発見!と思ったら知人だった。

大して期待してなかったわりには、主人公の女性の性と生を巡る深刻な物語とよく出来たサスペンスに深く感心し、ラストの爽やかな女の友情には思わず涙をボロボロと流してしまうという充実した映画だったのでした。121分間派手な動きがあるわけではないのだが(女が虐待されるシーンは本気で怖かったけど)全く退屈せず。唯一この映画を母性がどうのこうのと宣伝するセンスが許せないくらいで、たまにはこんな落ち着いた大人のイタリア映画もいいものだなとしんみりしました。

夜、久しぶりに会った友人にアラン・レネの新作を見に行かなかったことを激しく叱咤される。すんません…。