3.16
『ファーストフード・ネイション』
タンバリンの叩き過ぎで手の甲にでかいアザが出来ました。日々反省は深まるばかり。
実はかなり好き(と最近気づいた)なリチャード・リンクレイター監督最新作『ファーストフード・ネイション』、酒と笑いにまみれてる間に渋谷での上映が終わっていたので吉祥寺まで足を運んで鑑賞。
ミッキーズという巨大ハンバーガー店の冷凍パテに問題が発覚したことをきっかけに食料問題やらメキシコ人違法労働問題やらその他諸々「これが現代のアメリカ!」としか言いようのない悲惨な状況がひたすら描かれ、それに対しては今更特に新鮮さがあるわけでもなく「結局牛は唾を吐くことくらいしか出来ないんですよね」と頷くのみなのだが、映画全体の、殆ど音楽も流れずひたすら会話のみで進んでいく(『ビフォア・サンセット』ほどじゃないけど)ゆるーいテンポが、最初の数分はリズムが掴めずちょっと戸惑ったものの途中からやっぱり面白くなってきて、特に母子家庭母娘と伯父さん役のイーサン・ホークがだらだら喋ってるシーンはかなり好きだった。このまま終わるのかなと思ってたらラストにかなりグロテスクな屠殺工場が出てきたのもなんか良かった。ちょいちょいすっごい有名人が出てくるのも面白かった、が、なんでこんな地味な役でアヴリル・ラヴィーンが出演してるのかはかなり謎だった。と、比較的結構満足。
で、映画にあんまり関係ない疑問なんですけど、だいぶ前にワイズマンの『肉』を見た時にも抱いた疑問なんですけど、アメリカの屠殺場って勝手なイメージで差別的な扱いを受ける人たち=黒人が多く働いてるものとぼんやり思ってたんですけど、『肉』でもこの作品でも不自然な程黒人が存在しないのって何か理由があるのかしらん。知ってんでーって方がいらしたら教えて頂きたい。