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5.21

アイム・ノット・2

昼はボブ・ディランに積極的に興味を持ったことはないけれど、ケイト・ブランシェットとシャルロット・ゲンズブール(広末涼子に似過ぎだと思う)が好きなんです、ということでトッド・ヘインズ監督最新作『アイム・ノット・ゼア』(英語表記で良くね?)を鑑賞。

ボブ・ディランのいつみても波瀾万丈(わかって)な人生を6人の役者が演じ分けるという物語が、非常にスマート且つソフィスティケイト且つアーバンな雰囲気(自分でもわからん)で作られており、大変かっこ良いということはわかるのだが、それを2時間以上続けられるのは正直しんどかった。見ながら「30分くらいのPVにまとめて〜」と思ってしまったり。これをケイトが演じる必然性も今イチ曖昧(十分かっこ良かったけど)。シャルロットの化粧がいつもより濃くてあんまり可愛く見えなかったのも残念。麒麟が出てきて一瞬興奮したら本当に一瞬しか出てこなかったのも残念だった。ミュージシャンが主演なのに歌を唄うシーンの立ち位置がよくわからないのも中途半端で煮え切らず。挙げ句最終的には、波乱に満ちた人生を複数の役者に演じさせるってよく考えたら手抜きじゃね?という結論に至ってしまい散々な結果に。トッド・ヘインズ監督、そんなに苦手なわけじゃなかっただけにやや悔いが残る。あ、でもほんまに音楽好きの人が見たらまた違う風に感じたりするのか、も。個人的にはハタチの頃が一番好きだった。ギアも頑張ってるなとは思ったけど。

夜は池袋ロサさんに移動し、CO2inTOKYOにて受賞作である高橋明大監督『最後の怪獣』&小出豊監督の『お城が見える』を鑑賞。『最後の怪獣』、冒頭からずーっとめちゃくちゃしっかりした作品だったので終盤怪獣になる下りが今までのことは全部ネタ振りな大掛かりなギャグかと思って感動したらそうじゃなくてずっこけた(でもなんとなくずっこけた私が悪いってことはわかる)。『お城が見える』、今回初めてスクリーンで見てみて、以前DVDをウチのTV(50インチですけど)で拝見した時とはかなり違う印象を受けて驚いた。たった12分でここまで人に不快感を与える映画ってのも凄いなと心底感心しました。

上映後の宮沢章夫さんとのトークも大変面白く、宮沢さんによる演劇と映像の差異のお話、小出監督のいい加減度100%のトークを爆笑しながら拝聴。