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6.16

塀の中の盃

佐藤央さんの連載が更新されたので読んでみましょう。表参道、頑張って行きます…。

ふらふらとシネマヴェーラさんちにてようやく二回目の鈴木則文まつりに参加。

『塀の中のプレイ・ボール』(87年)、野球映画丸出しのタイトルの割りにはずっこける程野球が出てこなかったが、これぞ笑い有り涙有りな映画でめちゃくちゃ面白かったです。クライマックスにはやっぱり時計が出ていた。

看守役が山城新伍と安岡力也(現・力也)って時点で十分笑える。おじいちゃんの棺には泣いた。ラストの、受刑者たちの大合唱とあの終わり方は怖いけどかっこいいけどで焦った。若き日の0093草刈正雄がかっこ良過ぎて衝撃でした。登場する塀の中の面々の見事にグラフィカルな肉体(色落ち具合を見る限り多分本物の人がいっぱいいたと思われる)と一見して明らかに怪しい顔に勝手にノスタルジー。ちょい役で出てくる有名人たちもほんとその場にぴったりで、そのセンスとサービス精神(六甲おろしが突然流れるのとか)に心打たれた。かなり寝不足だったのに一睡もせずに完走。満足。

そのまま調子に乗って続けて『兄弟仁義 逆縁の盃』(68年)、ヤクザ映画丸出しのタイトルの割にはその実は企業が垂れ流した排水汚染をめぐる『エリン・ブロコビッチ』みたいなエコ映画だった。ちょっと嘘やけど(でもちょっとほんま)。

北島サブちゃんが主演の映画なんて初めて見たけど中々かわいくていいんじゃないでしょうか。若山富三郎のインパクトがでか過ぎて全部持って行かれた感もあったけど。

サブちゃんがずっと探していたお母さんと再会するシーンは泣けた(三益愛子のちょっとした仕草がもう)。ラストのヤクザ映画ならではの斬り合い、勿論かっこよかったけど、途中から富三郎がゾンビみたくなっていくのには思わず笑ってしまった…。でもそれすらさすが則文監督、と逆に感動できるから凄い。若い菅原文太を私は結構本気で好きかもと乙女にもなれた。これも無事完走。満腹。

そのまま調子に乗って初めて副都心線に挑戦してみたが、ホームは遠いし深いし中々発車しないしで却下。