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7.09

『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』

監督が29歳のかわいこちゃん女優サラ・ポーリーってのが気になって見に行ってみた『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』、面白いとかどうとかの以前に(面白かったんですけど)なんで若いおねーちゃんがこんな映画を撮ろうと思ったのか撮ってしまったのかという疑問が頭から離れない不思議な映画でございました。

長年連れ添った老夫婦の妻がアルツハイマーの兆しを見せ始めたので施設に入ったところ記憶障害を起こし旦那を完全に忘れそこで出会った別の男性と恋に落ち仲良くなっていく姿をただ見守る夫の苦しみを巡る物語…、って切な過ぎるわ。周りのお客さん老夫婦率高かったから見ながら無駄にドキドキしてもうたわ。

まだ28歳の私にはこんなに奥深い男女の機微が理解できてるとは思えないが、それでも徐々に惚けていく自分に戸惑いながらも受け入れていく妻とそんな妻を必死で守ろうとする夫の姿にはええ話やと心打たれ。ひたすら雪景色の中を妻がひとりでスキーする姿が美しくて良かった。施設に入った当日にそこでふたりがセックスするのも、老人の性がああだこうだとかじゃじなくこれまたびっくりする程さらりと描かれているのが良かった。ラストまでひたすら切なかったけど、忘れられても忘れられなくてもこんなこと出来る大人の男(が現実に存在するかはかなり難しいところやと思うが)ってかっこいいなあとしみじみできたので良し。サラ監督の次回作も是非見てみたい。

主演女優のジューリー・クリスティーの美しさには参った。どうやったらこんなおばあちゃんになれるんだあああ。

密かにタスポ普及に反対するぞ活動中だったのだが池袋駅構内で「費用全額負担その場で申し込みキャンペーン」に吸い込まれてしまいうっかりゲット。複雑な心境。