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7.16

『籠の中の緑』

昨日は、gojo29歳目前にして糖尿病対策に本気で取り組むために3年振りに泳ぐの巻。区営プールなのに全身グラフィカルなおじさまがいたりして、さすがは池袋。勝手に親近感もたれて話しかけられた時はちょっとびびったけど。

今日は、とにかくとりあえず日が暮れるのを待ってから街に出て、ユーロスペースさんでレイトショー中の「映画美学校セレクション2008」にて丸谷肇監督作品『籠の中の緑』(06年)を拝見。

私も学生時代に遊びに行ったことのある練馬区の光が丘公園を巡るドキュメンタリー映画。と言ってもこの巨大な公園を舞台に何かドラマが起こるわけでもなく提議したい主張があるわけでもなく、ただ膨大な緑や子どもやお年寄りやバードォッチングな人々や自然保護な人々や鳥や花が映っているだけで、でも公園を舞台にした癒し系映画では全くなく、妙なスリルさえ感じる相変わらず不思議に面白い作品でございました。監督の前作屋久島を舞台にした『島影』を見た時にも似たような感覚に襲われた記憶が。そしてこれまた前作同様、映画の中での時間軸とか地理感覚が一切説明されない不親切さも相変わらず良かった。途中で出てきたギターが鳴り響く居酒屋は何だったんだ。そしてこれまたまた前作同様、映画に出てくる人たちとカメラとの距離感がワイズマンほど近くもなく単純なインタビューほど遠くもない絶妙さで、私がカメラ片手に公園行っても絶対こんなもの撮れないだろうなあと感服。

と、映画が面白かった上に光が丘公園に関する意外な歴史(戦争絡みのあれこれ)が知れたり平和に見える公園の人たちの微妙な人間関係が垣間見えたり(どんな世界にもあるのねえ)都会の野生動植物の生態系が知れたりと色々勉強にもなるお得な93分でございました。個人的には松ちゃんのコントに出てきそうな外見のやたら歴史に詳しいおばさんとラストの少年たちの遊び(変なポーズを取りながらただ黙々とフリスビーを蹴り合う)がツボでした。手作り飛行機にハマるおじいちゃんたちはちょっと泣けた。

帰宅後「あらびき団」を見て、メグちゃんの顛末にちょっと本気でショックを受ける。