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9.28

陽気は流れる

昨日の謎は無事とある方からの親切なお答えにより解決されました。まさか中部地方だなんて。

ちょいと朝早く家を空けなきゃいけない用事があったのでこの機会に11時上映のフィルムセンターさんに初めて行ってみたら予想以上に人がいっぱいでびっくりした。

ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の『陽気なドン・カミロ』(53年)、イタリアの小さな村を舞台に、高田純次クリソツの司教が性格までも高田純次ばりに適当に暴言吐いたり暴力ふるったりやりたい放題しながら村の問題を次々解決していくような混乱させてるだけのような物語がすごいテンポでドタバタ進んでいく映画を眺めてたら、映画も人間もこんなノリでいいのかなと癒されてしまったのでした。実は真剣な政治的対立とかが起こっているというのに全く深刻さを感じさせない素敵。純次が誰もいない道をおっきなキリスト(饒舌)背負って歩くシーンは渋くてかっこよかった。

そのまま続けて『巴里の空の下セーヌは流れる』(51年)、なんと満員御礼でまたまたびっくりした。パリに暮らす彫刻家殺人鬼やら医学生やら労働者やらの一日が流れるように描かれる物語の中、涙せずにはいられなかったのが7階に住む猫ババアの24時間。貧窮のため猫のミルクが買えず、一日中街を歩き回って見知らぬ人にエサ代を乞うも無下にされて手ぶらで家に帰ると猫にも怒り狂われる婆さんが切ないこと切ないこと…。思い出しても胸が痛い。エサ代くらいはちょうだいね。家出した小学生の女の子の海賊ごっこと殺人鬼とのかくれんぼも中々泣けた。が、117分が長くてちょっと疲れた。両隣のおじいちゃんたちは途中退場していってた。

帰り道、西武百貨店のライオンズ優勝セールという大きな罠にまんまと嵌る。松崎しげるが大暴れ。