10.08
『アキレスと亀』
とまあ一晩経ったらすっかりスーツ熱も冷めてとりあえず適当にビームスとかアローズ辺りで買えばいいかそんなことよりクロエのブーツに金使いたいよなどとぶつぶつ言いながら北野武監督最新作『アキレスと亀』を、こないだ遭遇した義理もあるしと見に行ったのでした。
世間から孤立した芸術家と彼を支える妻の愛、という宣伝されまくりの物語はほんの一部で映画の殆どが主人公の幼少&青年期のお話だったのにはちょっと驚いたけど、何もこんなに次々人が死ななくても思ったけど、たけしの芝居と映画内ギャグがいつもより冴えに冴えてたので、最近の武映画を見た後のようなどうしようもなさに襲われることもなく意外と大丈夫だったのでした。芸術家だからベレー帽って、どこまで本気か冗談かわからないとか、細かいところとかを色々突っ込みだすとキリがなさそうやし、中尾彬の芝居とかゲイジュツの表現とか、ああ根本的に無理と思ってしまう部分も多々あったけれど。最後まで「アキレスと亀」の意味はよく理解できなかったけれど。
冒頭のアニメ、モンスターエンジンがやればよかったのに。夫婦愛には泣かなかったけど電撃ネットワーク愛には泣けた。この大森南朋はずるいと思った。麻生久美子の肌の白さが怖かった。樋口可南子がかわいくてかわいくて。悪い映画じゃないとは思うけどもし私がたけしの妻なら怒りを通り越して呆れ果てる映画だなと思った。
あ、そうそう、風船おじさんじゃなくて風船太郎の間違いでした。