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10.09

『崖の上のポニョ』

ふんどうせ崖の上のロリコンなんじゃねーのだのこいつバセドウ病なんじゃねーの(似てるって言われてるくせに。ごめんなさい)だの散々文句言っときながら結局『崖の上のポニョ』(宮崎駿監督)を見に行ってしまう私。劇場で宮崎アニメを見るなんて何年振りか思い出せない、時間と場所が丁度いい作品がこれしかなかったんです、と誰にともなく言い訳。しかもその上微妙に満足なんかして。ああ。

全篇CGを一切使わず手描きなんてただ作り手の自己満足かと思いきや、やっぱり手描き独特ののぺーっとした感覚とけばけばしくない色彩はほんとアニメでしかできないことをやってるなと感じられて中々良かった。ポニョが半魚人化する過程がどう見ても気持ち悪くて笑えた。暗く荒れ狂う海の上を少女化したポニョが笑顔で駆け抜けるシーンの異様さには興奮せずにいられず、このおじさん(監督)ほんとに狂ってんだなと笑えた(ポニョの妹たちが魚に化けたら怖くて悲しかったけど…)。おばーちゃんたちが微妙に可愛くなくてよかった。無責任丸出しな結末が笑えた(今後ポニョが現実に曝されることを考えると泣ける)。

うむ、色んなことが適当に流されまくる(誰も突っ込まなかったのかな、これ)ふてぶてしさに呆れつつ、でもそんなことどうでもいいのかと妙に納得させられる、これは本当に子どもの時に見ておきたかったなとちょっと思った。歳とって見ると、いくらなんでもこの母親(リサ)のキャラクターは理想的過ぎるやろとか結局最後に母性に回帰する(最後の握手は興ざめだった)なんて下らないことするから期待の一茂(長嶋)の出番が少なくなってつまんないじゃんとか余計なこと考えてしまうからねえ。ポニョの好物と生活習慣は私と同じ。