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11.24

『ブタがいた教室』

確かに見たはずなんだが果たしていつ見たのかどんな映画だったのか既に記憶がぼんやり、そんな映画だった前田哲監督『ブタがいた教室』。ごめん。
小学六年生のクラスで一年間ブタを飼って最終的にみんなで食べよう!というしょうもない授業が実際に日本のどっかで行われたらしく、その事実を基にした物語。最初は乗り気じゃない子どもたちも最後にはPちゃん(ブタの名前)への情が移ってしまって食べる食べないの大騒ぎの巻。 土も草もない運動場でブタを飼うって既に虐待じゃね?と思わなくもなかったが、ジョージ・クルーニーもペットとして飼ってるって言うしまあいいのかと何となく納得(でもさすがに花火はあかんやろー)。
出てくる子どもたちの、演技じゃないかのような自然な態度や本気で泣きながらの大討論会(台本は一切なかったそうな)、すっごい真摯に作られてる作品なんだなあってことはびんびん伝わってくるし好感は持てた、が、これだったらほんと既に存在するらしいドキュメンタリーでよくね?とすら思ってしまった。ごめん。折角フィクションにするなら大人の存在がもっと強くないとこの映画のはじまり自体がよくわからないものになるんじゃないでしょうかと感じたのでした。教師とか両親(更には監督の)の影薄過ぎ。映画的にも話の展開的にも子どもに丸投げ過ぎ。まあそもそも、毎日違う色のチョッキを着こなすような新任教師(妻夫木)なんて始めから信用しないけど。

それにしても、大事な子役が被ってるってことで思い出した『コドモのコドモ』やら今作やら、やたらと「責任」という言葉を子どもに言ったり言わしたり。十代にも満たないうちからそんなこと負わせなくてもと思いますけどね。