『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』
・岸川真さんの連載が更新されました。ある意味衝撃の展開となっているので是非ご一読を。
・我ながら今更やなあと思いながらも新文芸坐 さんに若松孝二監督『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』 を見に行ったらえらく人が多くて驚いた。が、その中にモロ師岡がいたことに気づいていたのは多分私だけであろう。若松孝二監督の過去の作品は不勉強。
学生運動や連合赤軍についてはただ今山本直樹の「レッド」(傑作)にて絶賛勉強中レベルの私に楽しめるか不安だったこの作品、結果190分は決して長くない充実した映画でありました。
最初の数十分はほんと「へーなるほど」と感心しながら初めて知るような60年代の歴史について素直に勉強モードで見ていたのだが、 連合赤軍が山小屋に籠り出してからの密室で既に思想なんてどうでもいい体育会系の部活かバカ企業かよとつっこみたくなるようなレベルの権力関係と男の意地の張り合いと女のやっかみ(ちょっと笑えた)による「総括」と「自己批判」の繰り返しが始まると、こんなことのために人が殺されたのかと心底ぞっとし(現在でもいじめや過労死で死にまくってるけどさ)、坂井真紀の叫び声には思わず涙をこぼしてしまったのでした。だいぶしつこかったしダサイと思うような箇所も幾つかあったが、何が良いのかよくわからないまま退屈できなかった感じが残る。あの時代に思い入れのある世代の人はまた違うのかな。
ジム・オルークの音楽効果(御本人は納得してないと仰ってたけど…)もあってラストの少年の叫びには結構涙々。予算の関係か考えてのことなのか敵の存在しないラストの銃撃戦も切なくてかっこよかった。 うむ、今年中に見れてよかった。
・と、昼から動き回って夜は長い映画を見たそんな一日の〆に独りで晩酌を楽しんでたらこんな始末に。自己批判する気も起きない。