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12.19

『ブラインドネス』

久しぶりに困ったちゃん映画を見た。それはフェルナンド・メイレレス監督作品『ブラインドネス』
主演がジュリアン・ムーアってのと、突然失明する謎の伝染病がああだこうだというパニック映画ってのに惹かれて見に行ったんですけどね、みんなが病気に襲われる中ひとりだけ目が見える主人公(ムーア)を巡って物語はあさま山荘みたくなってくし旦那はしれっと浮気するし虐殺みたいなレイプは起こるしそれに反乱したところで状況は大して変わらんし突然絶対不要なナレーションは入るしでどこまで本気なのか冗談なのか戸惑い続けた121分(長いよ)。ちょっと何かあるのかなと思わせるかっこよさげなシーンは結局なんでもなかったんかい!の連続、は、見た後に『シティ・オブ・ゴッド』の監督だと知ってだいぶ納得。最近流行の未解決な結末も、この場合壮大なアメリカンジョーク(カナダとブラジルと日本の合作やけど)と捉えればいいのか。『フォーガットン』に続き、ジュリアン・ムーアはもうちょっと仕事選んだ方がいいような気がする。かつてのお洒落リーダーが、『あさま山荘』に出るか(ARATA)この映画に出るか(伊勢谷友介)はだいぶ運命の分かれ道な気がする。
なんつうか、これを本気で「人間性溢れる真実の映画だろ!」と信じて作ってるとはさすがに思えないので、「つまんない」って断言していいか妙な気持ちになってしまう、困った映画なのであった。間違っても面白くはないんだけどね。