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1.30

『黒木太郎の愛と冒険』

ああカメハメハ大王になりたいと呟きながら会社に行った後、雨の中真面目にシネマヴェーラさんに向かい森崎東監督『黒木太郎の愛と冒険』(77年)を鑑賞。コメディ映画だと思ってたらもんのすごい真面目な映画で驚いた。
映画素人の青年たちがスタントマンである主人公(田中邦衛)に関する映画を撮るという説明から映画が始まるもんで、そこに映ってることがその映画なのかこの映画なのかよくわからなくてちょっと混乱したのですが、途中からそんなことどうでもよくなるほど泣ける泣ける。岡本喜八が役者やってるの初めて見たけど、泣けた(超貧乏な聾唖役)。悲しい過去を持つ女教師がおかしいほど猫に囲まれて生活してるのとか麿赤児が他人のゲロを手で掃除するのとか割腹自殺とか(お兄さんのことかと思うとまた)、ATGだからかいつも以上にハチャメチャだったけどしっかりヒリヒリ。何が映ってるのかよく見えない程暗い夜のシーンでサングラスをかけてジープをぶっ飛ばす邦衛がかっこよかった。メインの青年、声がこもり過ぎでかなりセリフが聞き取りにくかったけど、ラストのパトカーのサイレン(じゃなくて赤色灯か)に掴まるアクションには痺れた。と本日も大満足なり。
しかしその後、すっかり今日が既に30日だということを忘れていて(まだ23日くらいに思ってた…)諸々の予定がぐだぐだになってぐれぐれ。我ながら取締役失格。

ああ「映画秘宝」のベスト・シーン賞に『トロピックサンダー』が選ばれてわたしゃ嬉しいよー。