4.20
『花の生涯 梅蘭芳』
受付が3階で劇場が11階でシネコンの規模でエレベーターが一機しかないて、ここ設計したヤツの親の顔が見たいわと独りごちながらチェン・カイコー監督『花の生涯 梅蘭芳(メイランファン)』 を、特別価格2千円なのに見に行ったぞ。チェン監督の作品は『さらば、わが愛 覇王別姫』以前のものは結構好きだけど今回のお目当ては監督よりも久しぶりの安藤政信だったりする。一応元熱烈なファンだもんで。
戦前から戦後にかけて中国で活躍した伝説の京劇女形俳優・梅蘭芳の波乱に満ちた人生(実話だそうな)をじっくりたっぷり147分でお届け。久しぶりの二時間越えにだいぶぐったりしてしまったけど、主人公の青年時代を演じるユイ・シャオチュンという俳優の不思議な美しさと京劇の舞台の豪華さや北京や上海やNYを移動しながら進んでいく時間の流れを眺め続けるのは苦痛ではなかった。せっかくこんなにゴージャスなんだから単純な恋愛ドラマの比率をもっと少なくしてもいいんじゃないかしらんと感じなくもなかったが。
成長したメイを演じるレオン・ライが谷原章介にしか見えなくて今イチ惹かれなかったが、彼に人生を捧げる元官僚役のスン・ホンレイという役者が中々良く、NYの吹雪の中立ちすくむシーンはえらくかっこよかった。チャン・ツィイーは相変わらずどんな時代でも国でもめっぽう可愛かった。メイに心酔する軍人役の安藤くん、中国語も含め大変頑張っておられたと思います。勝手にほっとしました。
帰りに寄った立ち飲み屋ではもちろんナッツを注文。中国人がこんなに豆好きって初めて知った。