5.09
東京の味
そー言えばこの二作品て高校生のときビデオで見て以来ご無沙汰かもとふと気づいたのでぶらり新文芸坐さんに足を運んで小津安二郎監督『東京暮色』(57年)と『お茶漬けの味』(52年)を拝見。天気の良い土曜日だというのにえらい混みっぷり。
映画はさすがに半分近く記憶が薄れてて、改めて『東京暮色』のそれはそれは酷くて重くてブルーな物語&画面とその空気を壊す陽気なミュージックにひどく動揺したりした。喫茶店から警察にかけてのシーンとマスクを着けた原節子が異様に怖かった。『お茶漬けの味』は、高校生の私には全くわからなかった佐分利信の魅力に打たれっぱなしで困った。すっかりダメ男好きに成長した今では「ぼんやりさん」の時点でかっこよくてかっこよくて。10代の頃以上にこの木暮実千代が自分(の性格)そっくりに見えて、それはそれで困ったような仕方ないような気持ちになったりしました。そしてやっぱり鰻とラーメンととんかつが食べたくなった。