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5.12

『四川のうた』

つい先日西島秀俊さんのトークショーがあったとさっき知ってショック死しかけなジャ・ジャンクー監督最新作『四川のうた』 を見にユーロスペースさんへ。四川の成都にある巨大国営工場が民営の商業施設に建替えられるにあたりそのことによって失業者になってしまう労働者達のインタビューや工場の最後の様子がドキュメンタリーなようなフィクションなような不思議映画。
前半の、壮大な音楽と落ち着きまくった画面の雰囲気に、 「ジャ・ジャンクーもえらい大人になったもんやなあ…」と感心感動はするもいくらなんでも大人になり過ぎ感にちょっと寂しさも感じる。半裸のおっさんがひたすらうろうろしてるようなやんちゃさをもうちょっと見たかったと思ったり。リン・チャンの音楽が流れ赤い服の少女がローラースケートを滑るシーン辺りからうおおやっぱり面白いと興奮できた。カメラ目線が素敵。それにしてもやっぱり中国はやることが飛んでる国やなあと再確認。それにしても最近の中国ドキュメンタリー映画は撮ったもん勝ち過ぎる気がする。チャオ・タオは作品ごとに若返ってる気がする。
ってのが観賞後の素直な感想だったのだが、その後初めてこの映画のからくり(ドキュメントとフィクションの境)を知ってだいぶ混乱。あんなところであんなことしてたなんてまさか想像してなかった。とするとこの作品自体を壮大なやんちゃと捉えられなくもないのか。おもろい。