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6.15

『ウルトラミラクルラブストーリー』

へい、横浜聡子監督最新作『ウルトラミラクルラブストーリー』 を見て参りました。結構広めの劇場に平日の午後にしては中々の客入り。
青森に生まれ育った発達障害の青年(松山ケンイチ)と東京から来た若い女(麻生久美子)のウルトラでミラクルなラブストーリー。全篇青森ロケの津軽弁セリフ、もっと意味わかんないのかと思ってたけど拍子抜けな程聞き取れた。
感想としては、むーん、確かにお話はとても突飛でウルトラミラクルだと思ったけどそれ以外の映画要素が普通過ぎてこれまた拍子抜け。ふたりが自転車を押しながら話す帰り道のシーンとか役者希望の男とひたすら発声練習したりだらだら話すシーン、なんかありそうでなんもなかった(それで今更『人のセックスを笑うな』を再評価したくなったり…)。松ケンの疾走も想像の範囲内的感動。 突飛なことでびっくりするってのは横浜監督の前作『ジャーマン+雨』で十分だったのでもうちょっと別の面白さが見たかったかなあ(映画とか以前に、発達障害の人間を描くということの問題点も山積っぽいがそれはとりあえず置いておく)。全然つまんなかったってわけじゃないけどこの勢いで3作目はもういいかも。
『ジャーマン…』の時もそうだったけど、とにかく出てくる子どもたちの素晴らしさには感動せずにいられなかった。なんなんでしょうこれは。大友良英の音楽と松ケンの衣装(伊賀大介?)が良かった。でも松ケンの胸キュンポイントが今イチなかったのには不満。麻生久美子は相変わらず肌のツヤ以外魅力がよくわからなかった。先日ちょっと人と話した最近の日本映画における不在の存在についても一応ぼんやり考えた。考えただけだけど。